前半からの続きです。
作った基板のセンサのハンダをつける足は外にでてない恥ずかしがり屋さんばかりです。特に地磁気センサや気圧計は基板につけると足が全く見えない真性の引きこもりです。このハンダ付けについてのことです。
QFNパッケージなどのハンダ付けはホットエアーを使えばできたのと、Fenrirさんがやってる方法もあるみたいです。しかし、手先の器用さが関係なく誰でも作れるようになるといいなと思ってリフローを試してみました。
参考にしたのはスイッチサイエンスのご自宅リフローキットのページです。
準備
大学にいると環境が良く、以下のものが使えました。スイッチサイエンスの例ではクラフトロボというカッティングマシーンではんだのマスク(ステンシル)を作っています。自分はEagleで基板設計したものを直接読み込めるメリットを考えて基板切削機を使いました。
- ステンシル作り:基板切削機(LPKF社製)
- ヒーター:ホットプレート(加熱実験用)
- ステンシル1:OHPシート(厚さ100μm)
- ステンシル2:レーザープリンター専用紙(サンワのつやなしマット紙厚手0.174mm)
- クリームはんだ:鉛ありのもの(鉛フリーの方が健康的に使えそうだったと反省)
- 道具類:ピンセット、スキージ(使用済みクオカード)、基板固定用基板、両面テープ、薄刃カッター
最初に試したOHPシートはちょうどいい厚み(100μm)で硬さも良さそうで、紙みたいに濡れないので使ってみました。しかしこれが上手くいきませんでした。
OHPシートの失敗
OHPシートを切削機で削るとバリが出るのではんだを塗るときに浮いてしまい、境界がきちっとでませんでした。目で見えるバリは取ったつもりでも、端面が曲がっているようなバリは取りきれませんでした。
写真は最初にOHPシートでカットしてプリヒートまで行った一番ヒドイときのものです。基板とステンシルが離れているためにクリームはんだが広がって細かい部分が全部潰れてしまっています。あと、プリヒートすると少し粘度が下がってはんだが流れていくので写真のような状態になりました。
このまま部品を付けずにリフローすると多くがブリッジしてしまいました。
レーザープリンター専用紙
そこでスイッチサイエンスのページの通りにポリプロピレン合成紙というのを使ってみようと思いました。同じ物かわからなかったのですが、似ていると思いレーザープリンター専用の紙(生協で売っていたサンワのつやなしマット紙厚手0.174mm)を使いました。
基板切削機のユニバーサルカッターは刃が円錐状になっているので表面と裏面でステンシルの大きさが違うので広い方が基板につくようにした方が良さそうでした。
以前作った基板用のステンシルはこんなです。薄刃カッターで切り残りなどアヤシイ部分を手直ししています。
やってみて
スイッチサイエンスのページにほとんど書いてるようなことですが、ポイントだなと思った点は以下です。
- Eagle上のCAM ProcessorでtCreamを表面反対にして(Mirrorをチェック)ガーバーデータ(GERBER_RS274X)を出力する
- そのままだとtCREAMを残して切削してしまうので、カットオフを利用して読み込んだガーバーデータを切り抜く形にする
- 基板をしっかり固定する
- ステンシルを浮かせない(浮かないように周りの押さえの基板よりハンダ塗布の基板の下に紙を挟んで高くした)
- スキージはカードが薄くて良かった
- スキージで細かい部分にしっかりクリームはんだを入れ込む
- スキージを立ててしっかりこそぎ落とす
- リフローの温度管理を時間を守ってしっかり
- リフローしたらルーペで検査
全部の端子がうまくいくわけではないので手ハンダである程度修正を行なっています。ルーペは大事です。
ステンシルを基板に貼ったところと、出来た基板はこんなです。
参考
スイッチサイエンスさんが作ったサイトと動画が参考になります。
http://trac.switch-science.com/wiki/HomeReflowKit
リフローをせずにホットエアーでハンダ付けようと思うと以下の動画が参考になるみたいです。
ピンバック: 気圧高度計(MS5611)をArduinoで使ってみた その1 | ina111's blog
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