OpenRocketを日本語翻訳してみた

モデルロケットの設計、シミュレーションソフトであるOpenRocketの紹介の記事を前に書きました。

そのOpenRocketを日本語翻訳しました。各種言語に翻訳するためのプロジェクトページなどもあって、各種言語に翻訳されています。そこに翻訳作業にコミットしたことによって日本語も増えた形になります。

2012年12月23日現在、翻訳ファイルを送ったところなので、向こうの更新タイミング次第で日本語化できるようになるはずです。

日本語化方法

  1. Javaのランタイム入れてない人はここからDLしてインストールしておく
  2. OpenRocketを起動する
  3. メインメニューの[Edit]→[Preferences]の中のOptionsタブの中のInterface languageを日本語に変える

(ここではまだ日本語翻訳ファイルが入ってないので見えてない。)

あとは前の紹介記事から随分進化しているので、そのまとめ

改良されているポイント

 3Dビュー

かっこ良く表示されるようになりました

印刷機能

印刷機能が付いてPDFにも概略が保存できるようになりました。

Component analysis(成分分析)

風の向きや迎え角ごとの、部品ごとの重心や風圧中心・抗力はどこで発生しているか・ロール方向の運動方程式のパラメータはどうなるのかの解析が出来るようになりました。

Rocket optimization(最適化)

部品のパラメータを色々変えた時に距離や滞空時間が一番伸ばせる条件はどれなのかが自動的に探索される機能が付きました。うまい使い方はいまいちわからないですが、色々弄ってみると楽しいです。

Cusom Expressions(カスタム式)

打ち上げシミュレーションにおいて、元々入っているパラメータ以外の計算したいパラメータに関して自分で計算したい式を入れて出力できるようになりました。比推力Ispやら固有周波数、動圧なんかは入力すると使える人には使えるかもしれません。

このページ(List of useful sustom expressions)の式を参考に入力すると良いです。

Simulator listeners

自分でJavaのプログラムを書くことで、シミュレーションに関して拡張できるようになりました。高度な内容ですが、オープンソースらしい拡張性高いことを示すところです。

Andoroidアプリ

Androidのアプリがでました。作ったOpenRocketのファイル(orkファイル)を読み込むと設計したものが表示されます。編集とかは出来ずに、ただ単に見るだけ。うーん、シミュレーションの結果も一部は表示されるので外で確認したいときに便利なのかも。

Andoroid版のインストールはダウンロードのページにある[OpenRocket-Andoroid-xx.xx.apk]をダウンロードして、自分のAndroid端末のフォルダに入れて、フォルダから~.apkファイルをタップしてインストール。orkファイルもAndroid端末に入れておく必要が有るので入れてAndroid版OpenRocketから読み込み。

インストールの前にAndroidの[設定]→[アプリケーション]→[提供元不明のアプリ]にチェックを入れておかないとインストールできません。

 

雑記

ネットでモデルロケット調べてみても、古いサイトしか出てこなくて新しく始めたい人は既にやってる人とコンタクト取るしか無いような趣味のロケット界隈ですが、導入が簡単になって趣味人の人口が増えればいいなと思っています。

モデルロケットっていうのは何も知らない人から見ると物騒に見えますが、飛ぶものは見ていて成果がわかりやすく楽しいし、科学教育・ものつくり教育としてとても良い素材だと思っています。ちょっと進んでくると流体力学やら材料力学やら燃焼やら数値計算法やら電子工作やらと、勉強しなきゃいけない(勉強できる)範囲広くて幅広い力が付くと思います。

OpenRocketは小さなモデルロケットだけではなく、もう少し大きめのハイブリッドロケットのようなものにも使えるので、独自に解析ソフト作るより信頼性あると思います。超音速のときは幾つかの点で考慮しきれてない部分があって、精度が落ちるようですが、それ以外の点ではtechnical documentをみる限りかなり正確なようです。

OpenRocketを日本語翻訳してみた” への1件のコメント

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